水月雨(MOONDROP)SKYLAND
ここでは購入した水月雨(MOONDROP)SKYLANDをレビューします。
水月雨のフラグシップモデルであるCOSMO、初代Venusと現行のミドルPara2の比較を含めます。
良ければ最後まで見てみてください。
【環境】
DAC:Meishun Audio(美顺音响)DAC320
AMP:Leaf audio(叶音)PA-05 20W/32Ω

・製品について
SKYLANDは各代理店にて117,000円で販売されているフラグシップ平面駆動型ヘッドホンである。
MOONDROP JAPAN Amazonページ
COSMOとは別のもう一つのフラグシップヘッドホンであり、
水月雨から発表された5番目の平面駆動ヘッドホンである。
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感度: 96dB/Vrms(@1Khz)
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インピーダンス: 60Ω(@1Khz)±15%
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周波数範囲: 8Hz-34kHz (IEC61094)
- 有効周波数範囲: 20Hz-20kHz (IEC60318-4, -3dB)
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ケーブルプラグ: 4.4mm(6.35mm、XLR変換アダプター付)
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重量:514g
SKYLANDはCOSMOと同じ100㎜FDTドライバー搭載の平面駆動ヘッドホンである。
従来の平面駆動ヘッドホンとは異なり、FDT全面駆動技術を採用している。
これは、振動板全面の振動部分を均一な平面磁場の中に配置し、
有効駆動回路を振動面全体に敷き詰めることで、
有効電流駆動領域が約95.5%と高くなる。
このため静電型ヘッドホンに匹敵する振動板への均一な応力をもたらし、
分割振動を排除しつつ、従来の平面磁界型ヘッドホンをはるかに超える高音域表現を実現できる。
SKYLANDは、36個のN55ネオジム磁石を採用し、
振動板の振動面全体を覆う平面磁場を形成しており、
FEA有限要素シミュレーションによる最適化を経て、
十分に高い透過率を確保しつつ、振動板振動面の磁場の均一かつ効率的な分布を実現している。
SKYLANDは、COSMOと同様の500nmの超薄型振動板を採用。
微細なディテールまで豊かに再現し、高いレスポンス性能と全帯域でのバランスの取れた音質を実現した。
また、PARAシリーズとは異なる、多層純銀エッチング回路を採用。
振動板に作用するローレンツ力の均一性が向上し、分割振動の発生を抑制。
高域まで滑らかで、自然かつバランスの取れたサウンドを実現した。
「TBT振動板応力二次バランス技術 (Tension Balancing Tech)」と組み合わせることで、
表面張力の二次バランス処理を行い、振動板応力の均一性を大幅に向上させ、
大音量時でも非常に低い歪みを維持し、
ハイエンド機器の駆動下で信じられないほどの潜在能力を発揮することが可能。
↑FDT技術を採用した500nmの超薄型振動版とN55ネオジム磁石および多層純銀エッチング回路
SKYLANDには、高純度単結晶銅を使用した、
フラット4.4mmバランスケーブルが標準で付属している。
干渉を低減する平行配置構造を採用することで、信号伝送品質を確保している。
イヤーパッドにはラムレザーを採用しており、耐久性と上品な手触りで快適な装着感を提供する。
SKYLANDはフルオープン構造を採用しており、
外装パーツの反射の影響を大幅に抑制している。
また、フルオープン構造における損傷を防ぐために、
金属製プロテクトメッシュが配置されている。
また、ヘッドバンドにはプロスポーツギア等にも採用されるホロー構造3Dプリント技術を導入。
頭部との接触面積を拡大するとともに、通気性と高弾性を両立。
筐体部分についてはドライカーボンを採用し柔軟性と剛性を両立している。
・付属品

・本体
・ユニバーサルデュアル3.5mm 4.4バランスフラットケーブル
・4.4mm⇒6.35mm変換アダプター
・4.4mm⇒XLR変換アダプター
・アルミ合金製ヘッドホンケース
・ユーザーマニュアル
・サービスカード
付属ケーブルはフラット式の8芯純度単結晶銅4.4mmバランスケーブルとなる。
しなやかで絡まりにくく、非常に扱いやすいケーブルで、
各種変換アダプターも付属している。
↑左から4.4㎜→XLR変換ケーブル、4.4㎜バランスヘッドホンフラッドケーブル、4.4㎜→6.35㎜変換ケーブル
また、Para2からヘッドホンケースが付いてきているが、
今回は専用のアルミ合金製のヘッドホンケースが付属されている。
前面にはSKYLANDと大きく印字されているが、
水月雨のマスコットである友希ちゃんは別紙で付属されている。
↑アルミ合金製ケース
↑いつもの友希ちゃんと説明書
SKYLANDのイヤーパッドは1種類のみとなる。
SKYLAND専用のイヤーパッドであり、内径は小さめで穴もない。
従来の水月雨の平面駆動ヘッドホンと同様に金属プレートにイヤーパッドを付け、
磁力で取り付けるタイプなので非常にイヤーパッド交換は簡単。
・外観
↑ドライカーボン製の筐体、振動版を保護する金属製のプロテクトメッシュ、3Dプリント技術のヘッドバンド
従来の平面駆動ヘッドホンとは違い、ドライカーボンを採用しており、
全体にハニカム模様が施されている。
この素材により、強固でありながら非常に柔軟性のある筐体となった。
ヘッドバンド部分は3Dプリント技術を採用しており、
強固でありながら優れた通気性と柔軟性も兼ね備えている。
ヘッドバンドの調整については、左右にある黒いノッチを上下させる。
・装着感
従来の水月雨の平面駆動ヘッドホンと重量はさほど変わらないが、
3Dプリント技術を採用したヘッドバンドは革新的であり、
従来製品に比べて非常に装着感が良くなった。
また、通気性も良く蒸れも少なくなり、接触面積も大きくなったことから、
500g級のヘッドホンとは思えないほど重量を感じさせない。
・サウンド

圧倒的なボーカルの表現力
シリーズ初の完全開放型は伊達ではなく、
非常に開放感と透明感があるヘッドホンである。
音自体は非常に自然であり、空気録音した音源と原音を比較しても非常に近い表現であり、
バランスの良いサウンドを再生してくれる。
中高音域がシリーズの中でも強く、楽曲によっては少し刺さる部分もある。
しかし、圧倒的な透明感と艶感は他シリーズを寄せ付けない魅力があり、
まさにボーカルを第一にした水月雨の名に恥じないヘッドホンである。
・低音域
完全開放型であるが、驚いたことに低音域は恐らくシリーズの中で一番出ている。
非常に深く量感もあり、広がりのある低音域は一瞬水月雨のヘッドホンか?と疑問に思うぐらいだ。
また、超低音域でのレスポンスも良く、立ち上がりの速さも魅力の一つ。
・中音域
水月雨らしい音色ではあるが、COSMOやPara2とは違って少し特徴的。
チューニング自体の強さは感じないが、解像度が上がったおかげか、
ボーカルの透明度が非常に高く、これまでのシリーズのどの機種においても、
ボーカルがより鮮明で美しくリアルに聴こえてくる。
SKYLANDの特徴の一つであると言える。
・高音域
特別強くは感じないが、シリーズの中だと若干持ち上げられてる気がする。
全体的に明るく滑らかであるにもかかわらず、
伸びの良さと空気感の表現力がシリーズの中でも群を抜いている。
・サウンドステージ
COSMOと比べても広く感じる。
決して広大というわけではないが、シリーズの中でも一番の広さと感じる。
また、残響感や情報量も多く音の再現性が高いと感じた。
・解像度
言うまでもなくこの部分はシリーズの中でも一番高い。
某アンベールも聴いたが、それと同等レベルだと感じ、
完全開放型の強みを発揮していると感じる。
・他機種との比較について

水月雨 Para2
約6万円という価格でありながらSKYLANDやCOSMOと同じ100mmFDT振動版技術を採用した平面駆動ヘッドホンである。
比べると解像度や低音域の深さ、ディテールの自然さ等一聴して価格差を感じる。
水月雨 COSMO
水月雨のフラグシップ平面駆動ヘッドホンである。
実はCOSMOのほうが日本価格が高いのだが、ほぼ真逆の性格と言っても良いだろう。
静かにゆったりで音像が近く、よりボーカルに親密で聴かせてくれるのがCOSMOであり、
広い音場と圧倒的な透明感のある明るい音色で聴かせてくれるのがSKYLANDだ。
個人的にはどちらもかなり気に入っており、特にボーカルを近くで聴きたいのであればCOSMOを選び、
ボーカルの透明度を重視するのであればSKYLANDを選ぶ。
水月雨 Venus
水月雨の初の平面駆動ヘッドホンである。
SKYLANDも実はVenus2と巷では言われてるが個人的にはあまり思ってない。
というのも、Venus暗く深い場所でボーカルの艶を生み出しているが、
SKYLANDは明るく比較的高い場所でボーカルの艶を生み出している。
この違いに関しては実際に比較してみれば分かると思うが、
Venusのどこか色気のある音を期待してるのであればSKYLANDは別物となる。
・不満点
鳴らしにくさは健在
水月雨の平面駆動ヘッドホンと言えば、低インピーダンスが特徴だが、
実は本国でも言われてるとおり非常に駆動が難しい製品群の一つとも言われている。
SKYLANDに関してはスペックだけで見れば某SUSVARAと同じ感度、インピーダンスであり、
少し物知りなオーディオオタクであればその鳴らしにくさはある程度実感できるだろう。
少なくともデスクトップアンプで聴くのを推奨したい。
・結論

新たなる水月雨のフラグシップヘッドホンであるが、
現行のCOSMOとキャラクターが分かれているのは良いと感じる。
より繊細でゆったりと味付けのない音色を求めているならCOSMOを推奨する。
しかし、圧倒的な解像度と明るさと音場を求めているならSKYLANDも良い。
ただし、SKYLANDのほうが後に出てるので仕方ないが、
全体的な質や専用のアルミ合金製のケース付属等の違いもある。
どちらも10万円前後の価格帯であるが、
フラグシップという名に恥じないとは思う。
ただし、どちらも駆動はしにくい機種なので、
デスクトップアンプを用いた環境を推奨する。
SKYLANDは話題の完全開放型平面駆動ヘッドホンであるが、
デザインと完全開放型の弱点である安全性も確保しつつ、
先進的な素材や技術を取り入れたハイテクヘッドホンと言えるだろう。
(bilibiliやWeibo等でもハイテクヘッドホンと呼ばれてるほど)
それらの技術に関心があったり、その音や素材や新鮮さを味わいたい方にはぜひとも手に取っていただきたいそんなヘッドホンである。
































